UFTと5-FU の持続投与の理論的背景

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PMC療法とは
大腸がんの治療方法で抗がん剤を組み合わせることにより抗腫瘍効果を増強させることを目的とした化学療法です。
PMC(Pharamacokinetic modulating chemotherapy)とは「薬物動態修飾化学療法」のことをいい、Biochemical modulationの概念を応用した大腸がんに対する化学療法のプロトコールです。大腸がんに用いられる代表的な抗がん剤である5-FUの週1回の持続静注にあわせて、UFT(ユーエフティ)を内服します。UFTを投与することにより血中低濃度5-FUを長時間持続させ、さらに週1回、UFTと5-FU の持続投与を同時併用し、24時間高濃度5-FUを持続させることにより、抗腫瘍効果を増強させることを目的にした化学療法です。

PMC療法とは
基礎的な根拠   藤井節郎氏が1989年に発表しました。それはUFTに含まれるウラシルが経口持続静注の2つの経路で供給される5-FUの濃度を高く維持させ、抗腫瘍効果を増強させます。
PMC療法 上記の点に着目し、大腸がん・直腸がんの治療に適用しました。5-FU投与は経静脈的投与だけでなく、肝臓転移症例に対する経動脈的投与にも応用され、いずれの方法においてもPMCにより治療された症例の生存率はPMCを受けなかった対照群と比較して、明らかに良好であります。
通常5-FUの効果が薄いとされるp53異常蛋白発現陽性の大腸がん症例においてもPMCは非常に高い効果を示すことが明らかとなっています。

5−FUという薬 5−FUという薬
大腸がん・直腸がんのDNAを障害する場合と、大腸がん・直腸がんのRNAの機能を低下させる2つの経路があることが近年に判りました。
がん細胞増殖速度や体内の5-FU代謝には日内周期があることが報告されています。
これを利用して
5-FUの濃度を変化させる特殊なポンプにより5-FU投与を行っている施設があります。
PMC療法は複雑なポンプを用いなくても5-FUに大きな濃度変化をつけて5-FUの2つの作用をカバーし、さらにそれを継続して治療を行うことにより高い効果をあげています。近年の5-FUに関する知見はPMCの理論的妥当性、有用性を裏打ちしています。

このサイトは三重大学医学部附属病院第二外科楠教授のご協力により制作されたものです。
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